<W杯展望|日本×ポーランド>8年ぶりの16強入りなるか。日本が攻略すべきは…

キーマンは原口と酒井宏か

ロシア・ワールドカップ グループH・第3戦
日本−ポーランド
6月28日(木)17:00(日本時間23:00)キックオフ/ヴォルゴグラード・アレーナ(ヴォルゴグラード
 
 1勝1分で首位に立つ日本と、すでに2敗でグループリーグ敗退が決定しているポーランド。ここまで明暗を分けている両チームの対戦は、それだけに予想が難しい。
 
ポーランドは正直、どんなモチベーションで臨むのか分からない。エースのロベルト・レバンドフスキが欠場するかもしれないという情報がある一方、「祖国のプライドを示す意味で負けられない一戦」との見方もあり、読み切れない部分があるのだ。
 
 いずれにしても、焦点のひとつはヴォルゴグラードの暑さ。日中40度とも言われる“蒸し風呂”のような状況下で最初から最後まで走り切るのは不可能だ。「日陰になるとマシになるかな」(長友佑都)というレベルであり、消耗戦になるのは目に見えている。ペース配分が重要であり、先に息切れする展開だけは避けたい。
 
 日本がポーランドを攻略するうえでポイントになりそうなのが、日本の右サイド。ポーランドは右サイドに比べて左サイドの連係がいまひとつで、そこが狙い目となるからだ。なので、サイドハーフ原口元気(もしくは武藤嘉紀)とサイドバック酒井宏樹がどの時間帯にどう攻勢を仕掛けるかは大いに見物である。
 
 先制できれば、他方のセネガル対コロンビア線が潰し合いになるはずなので、理想を言うなら日本は早い時間帯にゴールを奪いたい。
 
 一方で先手を取られると、日本は苦しくなる。というのも、仮に日本が敗れ、セネガル対コロンビアが引き分けに終わると、勝ち抜けるのはセネガルとコロンビア。日本は首位から3位に転落してグループリーグ敗退を余儀なくされるのだ。
 
 モロッコがスペインと好勝負(2−2の引き分け)を演じたり、韓国がドイツを破ったり(2−0)、今大会はグループリーグで2敗したあとに意地を見せるチームがある。こういう流れからすると、日本は油断したらやられるだろう。
 
 そもそも、開幕前はグループHで日本が最弱と言われていたのだ。ここまでの戦いぶりを見るかぎり、日本は弱者ではない。それでも、FIFAランク8位のポーランドが日本より格下なわけでもない。長友が「11対11のゲームでまだ勝ってない」(コロンビア戦は10人の相手に勝った)と言うとおり、気持ちを改めて引き締めるべきだろう。
 
 コロンビア戦、セネガル戦のように自分たちのスタイルにこだわらず、局面に応じて柔軟に振る舞う“相手ありきの戦い方”がポーランド戦でもできれば、勝機は膨らむはずだ。
 
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180628-00043008-sdigestw-socc